Trafficって信号って意味なの?cero主催イベントの話。
正確には信号は「Traffic sign」とかだった気がします。
先日8月11日(山の日)に行われたcero主催イベントTrafficに行って参りました。
2016年に初開催を迎えてから2回目、ceroが今見たい、自身がファンのアーティストに声掛けてます!と宣言するライブイベント。
出演者を確認しつつタイムテーブルを眺めるとこんな感じ。
「岡村ちゃん??????ほんとに来るの????あの岡村靖幸が?????」
発表された時の素直な気持ちです。正直に言うと名前や楽曲を知っていたのは主催のceroに岡村靖幸、D.A.N.くらい。あとのバンドやミュージシャンに関してはお名前も初めて聞いた人ばかり。ceroというバンドの実力であったり、事務所のコネクションがあれば「もっと有名どころ呼べるんじゃねーの?」「メジャーでやってるアーティスト呼んでくれよ」といった意見を浴びせたくなる人もいるかもしれない。まぁその気持ちもわかる。「どうせお金を払うなら自分の好きなバンドしかいないライブが見たい!!」何度も夢見たシチュエーションだ。
そんな気持ちを察してくれる高城晶平氏のコメントに、このラインナップへの思いが込められていると思う。
音楽が好き!なメンバーの素直な思いですよね。
個人的に大好きなのは荒内佑氏のイベント開催にあててのコメントです。
(本文の意味が伝わるように全文引用します。ちなみにコピペではなく、引用する際は毎回本文と睨めっこして一字一句間違いないよう打ち直しております)
どうも~今日の東京は涼しいですね。昨年同様、特設サイトにコメントを書いてくれや、とのことなんですがお陰さまでソールドアウトしています。なので言いたいことは手短にまとめましょう。
・知ってるアーティストの知ってる曲をビール片手に聴くようなフェスも、まぁ悪くないかも知れないですが、知らない音楽と出会う場としてスリリングな経験もできるはずです。巷のフェスとは趣向が違いますが、そんなんならミュージシャンが企画する意味がないでしょう(昨年のコメントをコピペ修正。手抜きではない。主旨が一貫しているのである)。
・もしも、もしもですよ、万が一「岡村ちゃんとceroに間に合えばいいや、それまで家でダラダラすっぞ~へっへ~」という方がいたら、軽蔑とまではいきませんが、正直、音楽が好きとはいえない。家庭の都合とかあるんでしょうけど、難しいことは言わない。早く来い。特にトップバッターのDTMP(素晴らしい)は無理言って出てもらいますので見逃し厳禁注意報。
・昨年の反省。他出演者にアテられてトリである我々ceroの演奏がハッピーピース系になってしまいそうだったので、ガチンコで挑みたい所存。今日ばかりは全く共感できないロックおじさんの「全員ぶっ潰す」精神で行きたい。
・さっきからふざけていますが、少しだけ真面目な文章はなんと!私がwebちくまでやってる連載「宇宙のランチ」のチラシがそこら辺りに置いてあるはずで、その裏面にダーっと書いてあります(1500字)。会場限定な上にめちゃ面白い。三次元でゲットしてくれ!
・熱中症にお気をつけ下さい(涼しいけど)。
では、会場でお待ちしております~。
荒内 佑(cero)
【Traffic特設サイトより】
清々しい。あらぴーの発言に感化されると、音楽好きを自称する私にとって、自分の中ではルールがあります。
・『音楽好き』というなら音楽全般に対して興味関心を持つ(ように心がけてみたりする)
・自分の知らないものであっても好きになる可能性があるんだから聴いてみる
知らないものとの出会いは割とワクワクするタイプです。自分ルールなので勝手な線引きですが、今回のイベントのようなある種"攻めのラインナップ"に対して「(主催バンド)は好きだけど他のバンドは知らねーから見なくていいや」となる人は「音楽好き」なんじゃなくて「そのバンドが好き」なだけだと思います。
(勿論お金を払ってチケットを買った人がどう楽しもうがそれはその人の勝手です)
音楽が好きだからこそ普段思うモヤモヤを、大好きなバンドがこうして声に出して、尚且つその発言を裏切らない形でイベントを開催してくれるのをとても心強く思います。
ちなみにメンバー内から2人を紹介しておいて橋本翼氏を紹介しないのはなんなので、イベント開催発表後くらいの高城さんが宣伝ツイートし始めた頃のはしもっちゃんのツイートを紹介します。
宣伝する気がさらさらないのが大好きポイントですね。はい。特設サイトでのメッセージはとてもステキなので気になる人は見てください。
このようなメンバーの姿勢が現れたTrafficというイベントは、正に何かと何かが混ざり合う瞬間というか新しいものとの出会いの場だったと思います。
強烈なインパクトを残した人たちの話を少しずつ。
- 藤井洋平の話
個人的な収穫としては藤井洋平という核弾頭の存在を知ってしまったこと。「ママのおっぱいちゅーちゅーすって、パパのすねをかじっていたい」なんてパンチラインを喰らったらそりゃ立ってられないでしょう…踊り出すしかなかった…。
基本的には滑舌がアレで何言ってるかわからないんですが、時折ストレートに響く言葉があって聴き入ってしまいます。エルビス的な、プリンス的なファンクネスを感じるメロディに、日常でふと私たちも思ってしまう、けど世間体や常識みたいなものに囚われて言えない本音を乗せる。最高にファンキーでした。
- 岡村ちゃんの話
先にも上げたレジェンド岡村ちゃん。
あの人は本物です。もう一挙手一投足から目が離せない。ベイベ達を今尚魅了するのは昔の栄光をひけらかすだけじゃなく、新しい魅力を発信し続けるからなんだろうなと。踊りも歌も岡村靖幸がするから成立するエンターテイメントです。老若男女を笑顔にして、時に泣かせる。生で聴いた「愛はおしゃれじゃない」は忘れられない。あともう3回は歌って欲しかった。
岡村ちゃん「Trafficベイベ まだイケる!?」
イケますイケます。女の子のために今日も歌う岡村ちゃんがだいすきです。
- ceroの話
あらぴーよろしく「全員ぶっ潰す」モードのcero。一曲目から「エイッエイッエイッエイッエイッエイッエイッエイッ」と『Summer Soul』でフロアをブチ上げるとそのまま「半端ねぇceroさんぶっ殺しセトリじゃん…」と思わせる『マウンテン・マウンテン』『Yellow Magus』『マイ・ロスト・シティー』に雪崩れ込む。『ロープウェー』のイントロではエフェクトをかけ忘れて「ごめんもっかい!!」と謝る高城さん、それを受けて微笑みながら頷くメンバーにきゅん…とさせられる。ライブ本編では2〜3曲新曲が披露された。その後はアンコール。「今日はありがとう!もう一度出演してくれたみんなにお礼が言いたいです」的な高城さんの挨拶。暖かな拍手で会場が包まれました。「お?なんだ?やっぱり最後はぬくぬくみんなでラブ&ピースで終わるのか?」と思っていると「そんじゃこっからの時間は公開リハーサルで!」なんて処刑宣告。披露された新曲は『ベッテンフォールズ』 (聞き間違えていなければ)。この曲凄い。もうなんかcero別次元に吹っ飛んでったってレベルの衝撃。音源化を早くしてほしい聴き込みたい。今日一日中最高のバンド・アーティストばかりで1つライブを見ると「あーもうこれで帰っていい」の連続だったけど、ceroは全部持っていった。「やっぱceroっしょ!ただいま!!!!!!お前ら最高だよ!!!!!」と見ていたこっちの頭の中をお花畑に仕上げてceroは軽やかにステージから消えていった。
高城さんは「また来年の山の日に会えたらいいね。やれたらいいなと思います」みたいなMCを最後に残していった。やるでしょ?Traffic。もう予定空けておきます。