君の顔が好きだ。

ぼくの話を聞いてくれ

『百が如く』で新しい時代到来。ユニコーンが実践する「働き方改楽」−なぜ君たちは楽しそうなのか?−

 

いつまでも楽しいことしかしたくない。楽な生き方をしたい。なるべく無理なく、毎日がゆるっと終わっていくといい。
もうこれは多分、自分がこれから生きていく上で死ぬまで思い続けるんだろう。
小学生の頃の曖昧な記憶で、既に宿題を教科書解答集を駆使してこなす術を身につけていた僕は一生こんな人間なんだと思う。
少し大人になった僕は「苦しいこと」「したくはないこと」を「楽しいことをするための前準備」と思うことにしてやり過ごしている。
「働くこと」も僕にとってはできたらしたくないけれど、生きていく為には仕方がない。好きなことをやるにも金はかかる。働くしか道はない。

 

そんな人間がユニコーンのライブへ行ってきました。
現在100周年を謳うユニコーン。何が100なのかを改めて見てみると

 

①再結成から10周年(2009年再結成)

②現体制になってから30周年(Key.ABEDONがアルバム『服部』発売時に正式加入)

③Dr.川西さんが60周年(60歳)

全てを合算して100周年。

 

ものすごいこじつけで気持ちがいい。
そんな記念イヤーに開催されるツアーのタイトルは『百が如く』。
まぁ、読んでそのままわかりやすい。とにかくお祭りなんだね。
公開された100周年記念HPや、ツアーサイトに表示されるキャッチコピーには「働き方改楽」「なぜ俺たちは楽しいんだろう」と非常にらしい文章が。
「いつも通り楽しげでいいですなぁ・・・」なんて思っているとツアーが始まり、ようやく行けたのは5月26日の広島公演2日目。
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まだこのブログを書いている現在もツアー中なので、あまりセットリストに触れるのも野暮かと思うので避けますが披露される曲はどれも最高だし間違いない。今からでもチケットの手配をするべきだし、特に『服部』発売時からのファンは必ず観に行くべきですよ!!!!!!!
本当に損しないから、マジで観て??????????
とにかく最高なんですが、今回のライブで何よりも特徴的なのが本編の公演時間。
100周年にちなんで100分で終わります。
これ最高すぎません?一般的には大体どんなライブも2時間半から長いと3時間くらいだと思うと潔すぎる。どれだけ盛り上がろうが100分過ぎたら終わり。こういう遊びを思いついて実行に移すところがとてもユニコーンらしくて好き。
世の中で「働き方改革」なんて話が出ているけれども、本当に必要なのは「改楽」の方なんじゃないか?なんて真剣に思わされてしまう。「楽」は「らく」だし「たのしい」ってことで。
なんだか積極的に「楽をしよう」とする考え方はあらゆる物事をいい方向に運んでくれるような気がする。それは自分だけが、ではなくてみんなで楽を共有できるともっといいなと思う。それに生きていて「楽しい」と思えることが毎日のどこかにあるとしたらそれってすばらしくないですか?
「なぜ俺たちは楽しいんだろう」と問いかけに見せた自慢だって正直に羨ましく思える。
楽しいことをする為に5人のメンバーは大変な努力をしているんだろうし、周囲の人間がやっていないことをやるにはメンバーもスタッフも苦労が絶えないはず。それでも「俺たちは楽しい!」と本人たちが悪ふざけしながらも楽しそうにライブをしている姿を見ているとこっちも心底楽しくなる。
大体の人にとって年を重ねることや老いることはマイナスなイメージかもしれないけれど、ユニコーンはそんなことはないんじゃないかと感じさせてくれる。今を楽しむ天才5人はどんどん誰もやったことのないようなことを嬉々として実践して「未来に希望があるぞ!」「面白いことはこんなにあるぞ!」「どうだ俺たち楽しそうだろう!?」と見せつけてくる。
でもどんな時も何かを押し付けるんじゃなくて、まずは自分たちが楽しんでしまうところがユニコーンだし、そんなバンドだから好きになったんだった。

 

もう、好きな理由もあげるのが億劫なくらい当たり前に好きなユニコーン
音楽の楽しさは全部このバンドから教わったと思っているし、自分の「楽しい」の尺度に確実に影響を与えられたとも思う。これからも100周年と言わず200年、300年と無理矢理に突き進んでほしい。まずは5人が楽しいのを最優先で。
あの頃も今もこれからも、ユニコーンユニコーンでいてくれるならそれだけでもういいんです。

 

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